日本で産婦人科医が減少している理由とは

  2017年05月01日   最終更新日:2017年12月18日


現実とイメージによる産婦人科医の減少


日本の医師不足は以前と比べると少し落ち着いてきており、地域的偏在の問題は以前根深いものの、少しずつ改善してきているという見方が強いです。
今後は緩やかにではありますが、おそらく深刻な不足状態からは脱していくでしょう。

そんな中でも、産婦人科医の不足は依然大きな問題であり、日本社会の課題となっています
なぜこの分野に携わる医師が増えない状況にあるのでしょうか。

その理由は、おそらく現実とイメージの双方にあると推測されます。

現実を考えれば、産婦人科医は激務として知られており、非常にハードな現場で過酷な勤務状況を強いられることとなります
それに耐えかねて他の診療科目や医療機関以外へと働く場を求める人が増えているのでしょう。

出産やそれを控えている母体を相手に診療を行う以上、こうした現場や勤務状況を変えていくことは容易ではありません。
産婦人科医の不足がそれを一層難しくしている現実があるのです。

イメージとは、まさにその現実からくるものであり、過酷である、一時も気を抜けないといった印象が、若い人材を産婦人科から遠ざけている理由になっているようです

それに加えて、「少子化によって需要がなくなるのではないか」あるいは、「もし診療の過程で何かあれば訴訟問題となりキャリアが潰されてしまうのではないか」という過剰なイメージが先行していることも、産婦人科医の不足の理由になっているのでしょう。

激務で知られる産婦人科医の休みの取り方

当直やオンコールによる医師の疲労


産婦人科医の不足状態がこれほど叫ばれているにもかかわらず一向に解決へと向かわないのは、やはりこの分野に携わる医師に激務を強いているからなのでしょう。

婦人科はともかく、産科は妊婦がいつ急変するかもわかりません。
昼間の明るい時間帯に必ずしも赤ちゃんが出てきてくれるとは限らず、むしろ本能や習性的な要素から深夜に出産するケースも少なくないため、産婦人科医はそれに常に備えておく必要があるのです

産婦人科に勤める医師は、このことから当直も当たり前のように担当し、オンコールへの対応も基本的に回避することができません。
当直及びオンコールによって勤務時間が長くなる、あるいは不規則になれば当然心労も溜まり、あらゆる部分に負担がのしかかってくるでしょう。
これが産婦人科医が激務であるとされる理由です。

加えて、多くの妊婦及び患者はひとりの医師に担当してもらいたいという思いが強く、この担当医師制、あるいは主治医制と呼ばれるものが激務の原因になっている点も無視はできません。

この激務や長過ぎる勤務時間から解放されるには休みの取り方が重要であり、それ以前にどうしてそのような勤務状況に陥るのか、その理由や原因を知ることも重要なポイントとなってくるでしょう

働き方に強い影響を与える勤め先選び


産婦人科を選択した以上、長時間労働や精神的負担などから完全に逃れることは難しいと、まずは理解しなければいけません。
その上で休みの取り方をどう工夫するかが大切です。

仮病を使うわけにもいきませんし、有給休暇制度の利用も難しい状況にあるという医師も多いでしょう。
裏を返せば、その「状況」にフォーカスすべきなのではないでしょうか。

転職を試みる際は、休みが取れる環境や激務とはなりにくい職場を積極的に選択してみましょう
医師不足且つ産婦人科特有の事情はあるにせよ、しかし結局は勤務先によって働き方や忙しさは変わってくるもの。
であれば、転職時にそれを見極め、心身ともに負担の少ない医療機関を選択できれば、自ずと休みが取れるようになるはずです。

まとめれば、休みの取り方として適切なのは、転職により職場環境を変えること、と言えるのかもしれません

産婦人科医求人には、オンコールのないものもありますし、当直に関して融通を利かせてくれる医療機関も存在しています。
あるいは、この分野は非正規でも需要が高いため、そうした産婦人科医求人を中心に探す事も検討すべきでしょう。

将来性やニーズといった点では魅力的な分野


確かに日本は少子化社会を迎え、一般的なイメージでは子供や出産そのものの数が減っていると思われがちです。
実際にそうではあるのですが、しかし極端に減少しているわけではなく、その推移はわずかずつでしかありません。

仮にいくら人口が減ろうとも子供が生まれないなどということはなく、産婦人科医の需要がなくなることもないのです。

それどころか、産婦人科医が上記の理由で減っていることから、産婦人科医求人はむしろ多く存在しており、常に募集がかけられている状態
人手が足りなければ待遇が良くなるのも必然で、多くの産婦人科医求人は他の分野の求人と比較すると、年収も高めに設定されています。

今後医療機関ごとのサービスの向上も見込まれ、非常に重宝される存在となる将来も予測できるのが、この分野なのです

仮に産婦人科医の減少が落ち着き、逆にその数が増えていったとしても、おそらくこの分野に携わる人に対する待遇が低下することはないでしょう。

転職先としても魅力的であるし、これまでこの分野で頑張ってきた医師にとっても継続する価値があるはずです。